2011年5月26日木曜日

DeNA南場社長が退任されるみたいで

昨日、DeNAの南場社長が病気療養中の家族の看病を優先させるため代表取締役社長を退任する事が発表されました。今や年間売上高が1000億円を超えるまでになったDeNA。海外展開もこれからという時の南場社長退任のニュース、ビックリしました。

ディーエヌエー社長、夫の介護のため社長辞任

実は僕が去年シリコンバレーに来ることを決意したのも、南場社長の講演を聞いたことが理由として少なからずあります。
去年11月に慶応義塾大学で行われた講演の中で南場社長はこんな事を言いました。

「日本とシリコンバレーではベンチャーの成り立ちがまるで違う。シリコンバレーではスタートアップを作るときに構成メンバーにインド人がいたり、中国人がいたりと純粋なアメリカ人だけで構成されているベンチャーはない。だからそもそも考えるマーケットがグローバルだ。これから起業する人はメンバーを日本人だけで構成していてはダメ。人の構成がグローバル化のスピードに決定的な差を付けている。多国籍軍のパワーはすごい。多国籍軍をつくりなさい!」

この言葉を聞いたときにすごく突き動かされるモノがあり、この言葉がキッカケで僕は今サンフランシスコにいるわけです。
だから南場社長にはとても感謝しています。


なんでも旦那さんの看病に専念するために退任するということで、何というかやはり今まで南場社長が起業して上場させて1000億クラスの企業に成長させるくらい仕事に専念できたのも家族の支えがあってからこそですもんね。

南場社長の旦那さんがどんな方かは存じ上げませんが、去年の講演の時に出てきた旦那さんの話はとても印象的でした。

-----------

南場社長のDeNA起業当時の話しです。

当時DeNAはインターネットオークションのビジネスをするために投資家を募り資金を集め会社を立ち上げたのですがオークションシステムの開発は九州のシステム会社に委託していました。南場社長や役員メンバーは当時忙しくてなかなか九州の開発会社の所に様子を見に行くことはできなかったらしいのですが進捗を聞くとしっかり作っていると返答が返って来ていたので安心して任せていたらしいです。

そして、サービスリリースを約1ヶ月後に控えオークションシステムのテストを明日から開始するというときになんとシステムのコードがまだ1行も書かれていないことが判明しました。どうやら委託していた九州の会社はやっていると言っておいて数ヶ月の開発期間、何もしていなかったのです!

800万もかけて開発していたシステムのコードが1行もないと聞いたときリリースを控えていたこともあり南場社長やDeNAのメンバーはパニックに陥ったそうです。

パニクったまま自宅に一旦帰った南場社長は寝ていた旦那さんを起こし、パニクリながら「システム詐欺にあった、システム詐欺にあった」と言っていたそうです。そこで旦那さんは落ち着けと言って南場社長から詳しく話を聞き、こう3つのアドバイスしたそうです。

1、絶対に諦めるな!800万くらいのシステムなら
天才が3人集まれば1ヶ月でできる!

2、投資してくれた人達やステークホルダーに
キチンと説明しろ!決して小さく言うな、
ありのままの状況を話せ!

3、被害者ぶるな!
被害者は投資家であって、お前は加害者だ。
チェックを怠ったお前も悪い。
システム詐欺ということばを二度と使うな。

なんて的確なアドバイスをくれる旦那さんなんでしょうか?そんな旦那さんのアドバイスもあり、我に返った南場社長はその後、1ヶ月でシステムを作ってくれる会社を見つけなんとかビッダーズのリリースは間に合ったそうです。


やはり、この旦那さんの支えがなかったら今の南場社長そしてDeNAという日本を代表する企業もできなかったかもしれませんね。

そんな旦那さんを支えるために第一線から退くという南場社長の決断、僕は間違ってないと思います。

シリコンバレーカンファレンスやサンフランシスコに来てからもDeNAの人何人かと友達になっていますが、みなさんとても優秀な方ばかりだと思います。DeNAは今後も大丈夫でしょう。(まあ誰やねんって感じですがw)

南場社長、本当にお疲れさまでした!

0 件のコメント:

コメントを投稿

Facebookページ